2020年コレクションライン「Play」
ボディは国産メーカー(現在は廃業)cremona製のコントラバスを使用。年式は確認できなかったがベニヤ板で作られた。コントラバスの中では合板物は決して高価ではないが国産ともあって丁寧に作られた職人の魂を感じるメーカーとして知られている。手に入れ状態では(制作動画でもわかる通り)ネックは外れ、ボディは剥がれている状態で楽器としての機能の復帰は少々厳しい様子。だがその美しい佇まいは排除するには惜しい存在感を放っていた。太く重い重低音を響かし我々を魅了してきたこの楽器をどうにか生活に残すか(生まれ変わらせるか)を考えその重工的な印象をそのままに棚として空間に機能性を持って飾る方法を選んだ。国産スガツネのスライドレールを取り付け開かれれると、3段式の棚がお目見えする。一番下はロングボトル、中間は小ボトルなど、そして最上部はグラスを基本的に収納できるよう構成されている。スタンドには無垢材にアイアンの背もたれジャパンブルー社のエンジ色の生地を使用している。
お好みで駒や弦を張っても使用することは可能で、よりリアルな仕上がりとなるのでないだろうか。大きなボディの破損部分は内部で隠れる個所から移設して補修するなどしているがあくまで時を重ねった風合いを残す為、最低限の補修のみに留めている。
H1950 W680 D330 mm
本体/集成材・ベニヤ 他
スタンド/スチール 他